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1.本 一般向け

強迫症 読みやすい:

有園正俊[著、本文イラスト]、上島国利[監修]「よくわかる 強迫症―小さなことが気になって、やめやめられないあなたへ」主婦の友社 2017年 1,400円+税
イラスト(2/3はカラー)と図解で、わかりやすい。
2010年発行の「よくわかる強迫性障害」に比べ、著者自身が精神療法を行うことが増えたため、その体験を踏まえて大幅に修正してあります。

1-3章 脳の図と説明、醜形恐怖、抜毛症、皮膚つまみ症、ため込み症などを中心に加筆修正。
4章 診療も、認知行動療法、曝露反応妨害を中心に遠慮なく、かなり書き直しました。なかなか適切な治療に出合えない人向けに、病気を改善するためのヒントも加えてあります。
5章、子どもがOCDになった場合に加え、発達障害を併存している人向けの説明を増やしました。発達障害は、だんだん知られてきていますが、医療の現状が十分とは言えないので、実際には、どう対応したらいいかを書きました。うちの診療所でも、専門検査をしているし。
6章、本人が受診拒否、ひきこもりの場合の家族の対応についても、自立と依存の問題、それへの行動療法を含め、大幅に修正しました。
7章、主に重症度別に、社会とのかかわり方をまとめるように直しました。

本文のイラストはすべて著者、図やレイアウトもかなりが著者が描いています。
ただし、認知行動療法や引きこもりの支援などは、その概略を紹介しただけで、実行するには、個別の患者さんに合わせアセスメントをしていくことが必要です。そのため、一般の人が本だけ読んで、一人で改善できるようなセルフヘルプ本ではありません。


原井宏明、岡嶋美代[著]「図解やさしくわかる強迫性障害」ナツメ社 (2012年)
160ページあり、わかりやすくくわしい内容。なごやメンタルクリニックの原井先生と岡嶋先生による、今までの豊富な行動療法による治療体験を伝えた本。体験記・座談会もあり、:エクスポージャーと儀式妨害を6日間のプログラムとして紹介している。

原井宏明、岡嶋美代[著]「やめたいのに、やめられない (強迫性障害は自分で治せる)」マキノ出版 (2013年)

ドーン ヒューブナー (著), ボニー マシューズ (イラスト), 上田 勢子 (訳)「だいじょうぶ 自分でできるこだわり頭[強迫性障害]のほぐし方ワークブック(イラスト版 子どもの認知行動療法 3) (イラスト版子どもの認知行動療法)」
明石書店 (2009年)¥ 1,575
アメリカ心理学会による絵本の翻訳版。

強迫症 読解力がいる:

カレン・J・ランズマン、キャサリーン・M・ルパータス、チェリー・ペドリック[著]、堀越勝[監修]「家族と取り組む強迫性障害克服ワークブック」星和書店 2017年

リー・ベアー(越野好文・五十嵐透子・中谷秀夫訳)「強迫性障害からの脱出」 昌文社
(1991、訳2000) p354 2200円+税
強迫性障害の説明、行動療法(曝露反応妨害法)を中心に、強迫性障害の治療の標準的な内容が、解説されている。アメリカでの出版は1991年で、ちょっと古いが、その内容は、今でも世界のOCD治療で標準とされているものと大差ない。著者は、アメリカ・マサチューセッツ総合病院OCD部門の心理学者であり、翻訳者も、金沢大学の医学部の教授、講師、および医師である。ただし、一般の人が読んで、理解するには、ページ数が多いし、英語の原書を縦書きの日本語にレイアウトしたので、ちょっと読みにくいし、教科書的な内容である。

リー・ベア(渡辺由佳里訳)「妄想に取り憑かれる人々」日経BP社
(2001、訳2004)p268
強迫的な妄想(おぞましい想念)、望みもしないのに思い浮かび、頭にこびりついて離れない嫌な考え、などの強迫的な思考について書かれた本。 それに対する治療法として、曝露療法、認知療法、薬物療法、アクションプランを紹介している。どれも学術的な根拠を踏まえ、欧米で標準的に取り入れられている方法であり、この分野の邦訳本は他にないので、専門家が読んでもいい内容である。

ジェフリー・M.シュウォーツ[著]、吉田利子 [訳]「新装版 不安でたまらない人たちへ: やっかいで病的な癖を治す」草思社2017年
新装版だが、英語の初版は1996年なので内容は古い。


体験記:

田村浩二「実体験に基づく強迫性障害克服の鉄則 増補改訂星和書店 (2014)p192
強迫性障害とうつ病を体験した著者による本で、強迫症状の対処への自論が書かれている。強迫症を体験した人ならではの視点があり、患者さんたちには読みやすい文である。しかし、強迫観念を信じないで、強迫行為を我慢して、他のことをするというような主旨で、曝露療法といえるか疑問である。

筒美 遼次郎「ぼくは強迫性障害 」彩図社文庫 彩図社(2016年)

しらみずさだこ [著]、佐々毅 [監修]「うちのOCD(強迫性障害/強迫症) 」
星和書店(2015年)

OCDの会「とらわれからの自由」
OCDの会による手作りの冊子。 行動療法を体験した方の体験談を中心に医師や心理士のページを含めまとめられている。
ご希望の方は、OCDの会のHP>お知らせより、お問い合わせください。

藤田 亜都子 (著) 「潔癖症じゃなかった―強迫性障害と闘いながら、ギャンブル依存症、うつ病まで」日本文学館 (2012年)p62 840円
不潔強迫の体験が、わかりやすく書かれている。著者は青森県在住と書かれているが、おそらくOCDにくわしい治療者がいないのではなかろうか、適切な治療に出会えずに、症状が改善しないままで終わっているところが、地方の厳しい現実を伝えている。

梨本恵里子 (著) 「強迫 くもりのち晴れ ときどき雨」
長崎出版 (2010年)
(広い意味で)強迫症状を抱えた8人と摂食障害1人の体験が載っていて、それぞれのとても困った経験が伝わる。

清潔・衛生:

寄藤文平、藤田紘一郎「ウンココロ」実業之日本社 1300円+税 (2005)
おしゃれなイラスト共に、ウンコについて、親しみと敬愛と科学をもって描かれた本。 排泄物への一方的な認識が変るかもしれませんね。

藤田紘一郎
「「ばっちいもの」健康学―体から出てくる、きたなくてエラいやつら!」
廣済堂出版 (2007年)
「バイキンが子どもを強くする
ーキレイすぎおかあさんへの100の警告婦人生活社(1999) p208 1300円+税

この本以外にも、藤田紘一郎氏による清潔についての本は、いくつも出ているので、検索してみてください。

森田療法:

北西 憲二「実践・森田療法 (健康ライブラリー)講談社 (1998)
一般向けで、わかりやすい。

北西 憲二、久保田 幹子[編]「森田療法で読む強迫性障害―その理解と治し方」
白揚社 (2015)

森田正馬「神経質の本態と療法―森田療法を理解する必読の原典白揚社(2004)
森田正馬「神経衰弱と強迫観念の根治法―森田療法を理解する必読の原典白揚社(2008)
岩井寛「森田療法」講談社現代新書824(1986)
森田療法の入門書。私は、この本のおかげで治れたけれど、さすがに内容が古くて、わかりにくいかも・・。

2.映画

邦画:

「メモ」 2008年。主人公は、何でもメモをとらなくては気が済まない女子高生。監督・俳優である佐藤二朗氏の強迫性障害の体験を元にした作品だそうです。
「こぼれる月」 ひきこもりの青年、高は、強迫神経症にも悩まされている。パニック障害の女性も出てくる。ラブストーリー。
「イン・ザ・プール」 原作は奥田英朗の小説。三木聡監督による映画(2004年)では、コメディである。3人の精神疾患を抱えた人の物語で、そのうちの1人が、強迫神経症。他の二人は、病名自体がギャグ的だが、強迫神経症のシーン自体は、確認にとらわれた若い女性の話で、比較的リアルに病気を描写している。ただし、その治療法はギャグで、真似してはいけない。(笑)
「破片のきらめき 心の杖として鏡として」2008年。東京の精神科病院の中にある「造形教室」のアトリエに通う人たちのドキュメンタリー。その中に、OCDを抱えた人もおられます。

洋画:

「アビエーター」 ハワード・ヒューズの体験を再現した話。彼が、強迫性障害を抱えていたのは有名。
「恋愛小説家」主人公のジャック・ニコルソンがOCDという設定。大人の恋愛ドラマ。
幸せの1ページ」ジョディ・フォスター演じる主人公が、潔癖で外出恐怖。
OCD 〜メンタル・クリニックは大騒ぎ〜(Toc Toc)」スペイン、2017年。

ドラマ:

「名探偵モンク」



3.本 専門家向け

OCD関連の専門書:

上島 国利 (編集代表), OCD研究会 (編集協力)「エキスパートによる強迫性障害(OCD)治療ブック」星和書店 (2010年6月)
日本のOCD治療の各分野の先生が、それぞれの分野ごとに研究・治療の現状をまとめた本。

原田誠一編「強迫性障害治療ハンドブック」金剛出版(2006)5700円+税
35名の執筆者による強迫性障害についての診療の全体、診断、症状評価、薬物療法、心理教育、精神療法などをカバーしている。専門家向けだが、一般の人でも第Ⅲ~V部は、国内のOCDの治療で有名な専門家によって治療法が書かれているので、参考になるかもしれない。その場合、第Ⅰ、Ⅱ部は理論的な内容で難しいので、飛ばして読むといい。

原井宏明 (著)「対人援助職のための認知・行動療法―マニュアルから抜けだしたい臨床家の道具箱」金剛出版 (2010年)

飯倉康郎, 芝田寿美男, 中尾智博, 中川彰子[著]「強迫性障害治療のための身につける行動療法」
岩崎学術出版社 (2012年)
飯倉康郎著「精神科臨床における行動療法―強迫性障害とその関連領域」岩崎学術出版社 (2010年)

飯倉康郎編著「強迫性障害の行動療法」金剛出版(2005年)
著者らの主に九州での長年の行動療法に対する取り組みが、まとめられている。入院と外来治療に分け、症例を用いて紹介されている。ただし、本書のような入院治療を行っているところを現在ではほとんどないと思われる。

P.ウェイト, T.ウィリアムズ[著, 編]下山 晴彦, 高橋 洋[訳]「子どもと家族の認知行動療法5 強迫性障害」誠信書房 (2013年)

齊藤 万比古, 金生 由紀子 (編)「子どもの強迫性障害 診断・治療ガイドライン」星和書店 (2012年)

中根晃監修「現代の子どもと強迫性障害」
岩崎学術出版社(2005)4000円+税
子どもの強迫について監修者と13名の執筆者によるそれぞれの専門分野での現状をまとめたもの。子どもに関する部分は、症例も含め参考になる。また、子どもの強迫の特徴として、他の精神症状と合併した症例についてのページも多い。

J.S.マーチ、K.ミュール[著], 原井 宏明 [訳]「認知行動療法による子どもの強迫性障害治療プログラム―OCDをやっつけろ!」岩崎学術出版社(2008)3780円
子どものOCDへの認知行動療法の治療のマニュアル。しかし、「あとがきにかえて」に書かれているように、大人のOCDについても参考となる部分が多く、また、家族(親)に対してのページも多い。付録Ⅲに「親へのヒント」、「エキスパートコンセンサスガイドラインの患者と家族のための手引き(J.S.マーチは下記の「エキスパートコンセンサス・・・」の著者でもあり、同書p87-と原文は同じ。)」が掲載されている。子供向けの評価ツール(付録Ⅰ、Ⅱ)も揃っている。

月刊 精神科治療学「〈特集〉強迫症の理解と治療の新たな展開 I、Ⅱ」
Vol.32 No.3、4 2017年3、4月号 星和書店

精神療法 金剛出版 2009年vol35,No.5,6 強迫性障害臨床の現在1,2


スタンレイ・ラックマン著、作田勉監訳「汚染恐怖(不潔恐怖)―強迫性障害の評価と治療」
世論時報社(2010)3600円+税

スタンレイ・ラックマン著、作田勉監訳「強迫観念の治療」世論時報社(2007)3600円+税
強迫観念(および侵入思考)についての解説と認知行動療法について、具体的に書かれた本。治療に関しては、アセスメントから段階的に書かれていて、ツールが多数掲載されている。

デイビット・A・クラーク著、丹野義彦監訳「侵入思考―雑念はどのように病理へと発展するのか 」 星和書店(2006) 2800円+税
意思とは無関係の考えが、頭によぎる侵入思考。これは、強迫性障害だけではなく、うつ病、PTSDなど多くの精神疾患で見られるが、その研究は、本書にあるように、まだ初歩的な域を脱していないそうだ。2002年に英語の認知療法誌に特集された研究内容をまとめたもので、うつ、強迫、PTSDなど章ごとに、各分野の専門家が寄稿している。ただ、研究者向けの内容で、この症状に苦しむ人が読んでも、助けになるようなことはあまり書かれていない。


OCD研究会編「強迫性障害の研究(1)~(10)」
星和書店(2000-2009年) 各2800円+税
年に1回開催されてきたOCD研究会で、日本の専門家の発表をまとめたもの。

坂野 雄二, 丹野 義彦, 杉浦 義典(編)「実証にもとづく臨床心理学 不安障害の臨床心理学」東京大学出版会(2006)本体3600円+税
強迫性障害の章は、堀越勝先生が担当していて、アメリカでの治療経験に基づいた内容である。お薦め。



OCDのガイドライン(英語)


American Psychiatric Association. Practice Guideline for the Treatment of Patients With Obsessive-Compulsive Disorder. 2007.
アメリカのAPAによるガイドライン。ネットで、精神疾患ごとのガイドラインが入手できる。Practice Guideline (July 2007), Guideline Watch (March 2013), Quick Reference Guide
National Institute for Health and Clinical Excellence (2005)
≫Find guidance ≫ NICE guidance by type ≫ Clinical guidelines ≫ Published clinical guidelines ≫ Obsessive-compulsive disorder >CG31 Obsessive-compulsive disorder
イギリスの国立最適医療研究所による治療ガイドライン(Clinical Guideline31)。強迫性障害obsessive-compulsive disorder (OCD) および身体醜形障害body dismorphic disorder (BDD) を対象としている。上記URLよりダウンロードできる。
・通常版 53ページ・・・あっさりした記述。
・フルガイドライン 350ページ・・・内容をじっくり知るなら、洋書を買うより安上がりだし、お勧め。
・クイックリファレンス 24ページ・・・レイアウトが見やすい。
同HPには、OCD以外にも、様々なガイドラインがある。