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あらまし 診断  精神療法説明 認知行動療法 曝露反応妨害 森田療法

症状の診断・評価
[1]初診から認知行動療法までのおおよその流れ

1.外来での初診、心理士ならインテーク・・・患者さんの訴え、生活歴などを聞き、心身の様子を調べる。

 一般の精神科では、このようにして、強迫性障害と診断された後に、薬が処方されることが多いです。

 しかし、認知行動療法のような専門療法を行う場合、標準的な流れは次のようです。(参考[1])

2.初期評価(アセスメント)

 認知行動療法が適応であるか、外来か入院かなどの判断

 患者・家族と治療者との信頼関係を作る。 患者が、認知行動療法を選ぶ(合意する)。

3.認知行動療法のための面接と心理教育(治療者による情報収集、患者・家族への説明と理解)

 認知への働きかけを取り入れる場合があることもガイドライン[2]には載っています。
 誤った信念や考え方の偏りに焦点を当て、患者が問題に向き合いやすくします。


4.曝露反応妨害法の計画作成と実行

[2]セルフモニタリング(自己観察)
自分の状況を観察し、専用の用紙に記録することです。

初期評価の段階では、日常生活で、どのような症状に、どのくらいの時間とらわれているかを、表に、月日、時間とともに記録します。そのときの、状況、回数、SUDなども表に書くことがあります。

不安、苦痛の程度=SUD(主観的不安尺度)
SUDは、最も自分が苦痛に感じるときを100点、まったく苦痛のないときを0点として、それに比べて今の苦痛は何点に感じるかを表した点数です。自分が感じた(主観)点でいいです。
[3}強迫性障害の評価

強迫性障害では、次の評価法が用いられることが多いです。 (文献[1,2,4]に載ってます)

1)エール・ブラウン強迫観念・強迫行為尺度(Y-BOCS)
強迫性障害で、もっともよく使われる評価尺度です。
治療者とともに、面接の中で行うことになっています。

@症状評価リスト
・・・いろいろな強迫の症状が載っているので、該当するものをチャックします。子供用もあり(大人用は性や薬物の項目もあるので、子どもに直接使うのはまずいため)。
Aアンカーポイント
・・・強迫観念、行為について、かかる時間、障害、苦痛、抵抗、コントロールできないとなっている程度、の各5項目の質問に、0〜4の5段階で評価する。
B得点表
・・・観念と行為の合計10項目について、アンカーポイントの得点を合計し、次のように強迫性障害の重症度を評価します。症状がまったくない最低が0、最高が40点です。

Y-BOCS=10〜18 軽度 苦痛を伴うが必ずしも機能障害は伴わず、他者からの補助を通常必要としないもの
      =18〜29 中等度 苦痛と機能障害の両方をもたらす
      =30〜   重度 重大な機能障害を引き起こし、他者からかなりの補助を必要とする
(文献[3]p29)
これを改善前、改善後など、調べることにより、改善の進行度合いがわかります。

この他に、
2)モーデゥスレイ強迫観念・強迫行為調査票 (MOCI:Maudsley Obsessive-Compulsive Inventory)
という、強迫性障害かどうかを調べるための、簡単なチェックリストもあります。

[4]参考

[1]飯倉康郎編著「強迫性障害の行動療法」
[2]原田誠一編「強迫性障害ハンドブック」
[3]John S. March (著), Daniel Carpenter (著), Allen Frances (著), David A. Kahn (著), 大野 裕 (翻訳) 「エキスパートコンセンサスガイドライン 強迫性障害(OCD)の治療」ライフサイエンス
[4]中根晃監修「現代の子どもと強迫性障害」岩崎学術出版社(2005)

うんちくメモ
・Y-BOCS:Yale-Brown Obsessive-Compulsive Scale エール大学、ブラウン大学
SUD=Subjective units of distressもしくはdiscomfortであるが、不安anxietyではないので、主観的苦痛単位とするのが、正しい訳。英語だと、SUDS=Subjective units of distress scaleとした本もあった。
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